2013年4月1日月曜日
社員のマンパワーを効果的に引き出す・・組織戦略
電話相談を受けていた、東北のあるクライアントのはなし。
社長は能力もあるし、実行力もある。
そして人格的にも優れた人である。
この1年、業績も急速に伸びていた。
しかし、社員が10人に増えた所で業績が伸び悩み始めた。
さらに、社員とのコミュニケーションもうまくいかない。
つまり、指示したとりに社員が行動してくれない・・
お客からのクレームも増えた・・とのことである。
そしていろいろヒアリングしているうちにわかったことは、
社員数がたった10人の会社なのに、社屋のスペースの都合で
2フロアに分けてしまっているということだった。
「やはり・・」というのが私の感想だった。
このような会社は過去にいくつも見てきた。
小売業のコンサルティングでは知る人ぞ知る事実だが、
同じ店舗面積でも2フロアに分けると、効率や売上が半分になる。
これはランチェスター戦略からも明らかで、
1/2+1/2は・・
1/2乗+1/2乗=1/4+1/4となる。
例えばライバルが近くで、平屋100㎡の店を持っていたとしよう。
その近くで、2階建て50㎡+50㎡の店を作ってしまうと、
同じ商品、同じ立地条件、同じサービスであったとしても、
売上(利益)は半分になるということだ。
この事が、売り場面積だけでなく、
ワークスペース(事務所)にも、起きる。
つまりマンパワーの効率が落ちていたのである。
組織の研究を古代からやっているのが、軍隊組織。
組織編成をどのように行えば、効果的に勝てるのかを研究してきた。
人の生死に関わる問題であるから、その研究は半端ではない。
その軍隊の組織研究が出した答えは、
6~10人のチームに一人のリーダーという組み合わせがベスト
というものである。(リーダーの力量で人数のキャパシティが多少変化)
これはどの国の軍隊組織もこの人数で最小のチーム編成を行う。
また、飲食業チェーン店では、同じ店舗、同じメニュー、同じ味でも、
マネジメント能力がある店長を投入するだけで、
3ヶ月も経たずに50%~70%もの売上アップが実際に起こる。
と言うことは、この会社の業績を今すぐ上げるには・・
マーケティング力を上げることでも、広告宣伝費を増やすことでもない。
今、それをやればお客はかえって離れていくだろう。
・社長が10人をマネジメントできるものとして、平屋建ての社屋に移るか、
・社長以外に、もう一人の優れたリーダーを育てる(あるいはスカウトする)
ことである。
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