2012年5月9日水曜日

常識が覆された、今までの戦略理論 3


前回「戦略直感」には次の4つが必要とお伝えした。

1.(歴史的な)成功事例の収集
2.先入観にとらわれない平常心
3.成功事例や情報を結びつけるひらめき
4.物事を完遂する不屈の意志

ではこれらはどういう意味なのか?
どうすれば発揮できるのか、事例を挙げながらひとつひとつ見ていこう。

「戦略的直感」とは、「単なるひらめき」とは違うとダガンは言う。

それらを科学、戦略学、ビジネス、社会運動などの実例でダガン紹介しているが、
まずは常識を覆されたのが、科学と戦略の分野だ。


コペルニクスなどを研究していたトーマス・クーンによると・・

コペルニクスは、
1.天文学者のアリスタルコスの理論、
2.プトレマイオスの天体観測データ、
3.そして三角法。
この3つを組み合わせて、ひらめきを通して地動説を作り上げた。
さらに、それを理論的に実証したのはニュートンである。
多くの科学者・・フランクリン、ダーウィン、マックウェル、レントゲン
ニュートン、アインシュタイン・・彼らの発見、発明の課程を調べると、
過去の偉人の発見を研究し、そのアイデアを組み合わせただけであるという。

「進歩とは、既知の発見を取捨選択し、再編成することで
全く新しい概念を生み出す課程」とまで言っている


このように、戦略直感を生み出す前に、
いくつかの過去の発見や成功事例と自分の経験を
組み合わせることが必要なのである。

しかも課題について解決策を深く熟考しているときではなく、
それが熟成発酵されて、あるとき突如いくつかの組み合わせから
新しいアイデアが出てくるのだ。


「どんな偉大な発明も全く新規の発明はない。
 90%以上の発明は過去の発明から発展している」

とはよく言われる。

優れた科学者による、科学的な思考とは、
次の手順が常識とされていた。

■仮説→検証→実証

しかし、実際は、

■事例収集→複数の独自の実験→熟成発酵(ひらめき)→仮説

と真逆であったのだ。


これをビジネス、や人生に置き換えると、


 「目標設定はするな」ということになる。


 もう一度言う「目標設定はするな」だ。


次回は「戦略」ということで、ナポレオンを通してその実例を
見ていこう。











0 件のコメント:

コメントを投稿