2010年10月27日水曜日

<コンサルタントのナマ現場4 その1>



●商品は一流、集客も一流、それでも売上が下がる理由とは?



紹介である地方のコンサルティング依頼が来た。


この78年地域ナンバーワンの業績を誇っていたのだが、
昨年末より売上が急減。

なんと昨年対比5割を切っているという。


そこで緊急対応して欲しいとの事。
大切な方からの紹介依頼である、
『いざ鎌倉へ』の気持ちでその会社へ駆けつけた。



事前の宿題として

「社員が考えるわが社の改善点」

を出してもらっていたのだが、

改善点」は、ほとんど出ずに、
そこに書かれていたのは「不満」ばかり。


『これは、かなり重症だな。。』


そう思いながら、現地に着く。
社長へのヒアリングは事前にある程度行っていたので、
まず社員とのミーティングを行った。

やはり、社員の顔から今にも不満がこぼれ落ちそうだ。


『ここでガス抜きをしておかないと、
私が何を提案しても、実行してもらえないな』


そう思い、その場でコミュニケーション改善のための
ワークショップ実施。

4時間かけてガス抜きを行う。



そして、最後に次のことを納得してもらい、
約束してもらった。


・ 各人が改めて不満ではなく、改善提案を提出し、
ポストイットを利用して、社内に張り出してもらうこと。

 その全体の中からどれかひとつ、自分が選び、
あるいはリーダーとなって一緒に行うメンバーを募集し、
自主的に改善実施すること。

 トップ判断を仰がなければならないことは報告すること。

・それさえも、できなければ決して不満を言わないこと。



「不満を不満で終わらせれば何の発展もないし、
無力感が蔓延するだけ」

「他人のせいにすることなく、その気にさえなれば、
現状改善を行う力が自分にもある」


これらの事は、実際に<体験>して理解してもらわないと、

「不満を口にするな」「まず実行しろ」と、

トップが口やかましく言っても、
まして外部の私がいくら説得しようとしても無理。
実体験してもらうことが何よりである。




さてと・・。次はリーダーである。

社長を含め、キーマン2人との面接。

やはり、思ったとおり、役員の3人も対立構造になっていた。

お互いが「犯人探し」を行っていて、
揚げ足を取りあおうとしてる。

いわゆる自己防衛。

これを早急に解決するのは、グループコーチングと
個別コーチングを行うしかない。

この問題を先に処理をしておかないと、
どんな改善提案しても、戦略の再構築を行っても
前に進まないからである。

とにかく緊急を要するのだ。

とはいえ、役員クラスのリレーションシップ
の改善には時間がかかる。



とりあえず、ノイローゼ気味ではないかという
営業の責任者にコーチングを行い、
グループコーチングと他の役員の個別コーチングは
次回にする。


それと同時に、営業においての現状分析を依頼した。
特に契約できた顧客だけでなく、
契約できなかった顧客へのヒアリング調査を
徹底するように念を押した。



さて2回目のコンサルティングである。

次に、商品のコンセプトと強み分析、
マーケティングの仕掛けと集客の仕組み、
顧客の満足度など。

ヒアリングしていけばいくほど、
この
78年間地域ナンバーワン企業だった
証拠が裏付けられる。

では、なぜこの1年で売上げが半減したのか?

集客力が落ちたから?
いや、いまだに抜群の集客力を保持している。


それでは・・?

実は、意外なところに落とし穴があった。


<・・・次回に続く>





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