前回お話した戦略転換には現状分析が重要になってくる。
そして現状分析にに欠かせないのは、情報収集。
情報はネットですぐに集められる。
しかし、情報を見極める力・・これは非常に難しい。
今の時代のように、ネットで誰でも情報発信できるようになると、
検証や精査されていない情報までもが氾濫してしまう。
たとえば、大震災数日後の余震の時のことである。
私の使う乗り継ぎ電車が動いているかどうか、ネットで確認すると、
公共的なサイトはパンク状態か、タイムリーな情報がない。
そこでツイッターなどの書き込みを見ると、「動いている」「動いていない」が
半数ずつある。しかも30分以内の情報でも2者に分かれてしまっているのだ。
結局は自分の足で乗り継ぎ地点まで行って、確かめるしかなかった。
この例からもわかるように、その情報の発信元が信頼できるかどうか、
なかなか見極められないのが現在だ。
そして簡単に情報が得られるだけに、人心操作、陽動も簡単になってしまう。
ではどうしたら正しい情報、つまり「真実」を見極めるのか?
電車の運行状況は別だが、経営戦略を構築するに当たって、
情報収集するときに、私は次の手段をとっている。
1.その情報の根拠やデータがちゃんとあるか?
2.そのデータの出典先は公共的な立場なのか?
3.データの一部だけを見せて、自分の論理性を誇張していないか?
4.その情報の反対意見がないか?あるとすれば論理や根拠は?
5.その情報を発信している人の利害関係は何か?
私がコンサルティングを行う時、またセミナーなどで情報発信するときは、
以上のようなことを気をつけて、情報を選別している。
特に、5番目は重要だ。
詐欺師のテクニックと同じと私は呼んでいるが、自己顕示欲が強い人ほど、
次のような特徴を持っている。
人を利用して自分の利益を得たり、優越感を味わいたいからだ。
①自分を大きく見せようとする
(有名人と交友関係があるとか、高級な品物を持っているとか)
②人をけなす
(他人や他の団体を攻撃することによって、人々の怒りの感情を利用する)
③偽善的な演出を行う
(悪い人ほど良い人であるように見せかける、慈善活動などを強くアピール)
④一見論理的、科学的なように見えて、実は論理矛盾がある
(三段論法や比喩を多用する)
⑤証拠やデータを一部しか見せないか、都合の良い解釈をしている
(元データを確認できるか)
⑥人々の恐怖心をあおる
(恐慌や異変が起こるなどの予測を行う)
あなたも、これらに照らし合わせて、真実の情報を見極めて欲しいと願っている。
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